2023年4月。ゴルフなびヤーデージブックの一部商品が、ルール不適合と指摘を受けました。今回その経緯や内容について、今後の記録として残すため、その後の対応等を3回にわたってまとめているPart3です。
Part1はコチラから
https://age-sht.net/archives/7539
Part2はコチラから
https://age-sht.net/archives/7552
現状の解釈内ではNGだが、R&A用具審査に正式な審査をお願いしてみてもいいかもしれない。(あらたな解釈がされるかも)と考え、秋田CCの製品に関しては『R&A用具審査』に提出してみることにしたのは4月下旬でした。
R&A用具審査の書類準備
R&Aへの用具審査手続きに関しては、JGAのホームページに丁寧に記載されている。http://www.jga.or.jp/jga/html/rules/info_03.html
分類としては大きくクラブとその他(ティー、グリップ、手袋、電子機器など)に分かれている。ドライバーなどのクラブに関するルール適合などの審査も、この申請で行われているようだ。
今回はヤーデージブックなのでその他の分類で申請。申請費用は65ポンド(申請時で日本円で約11,000円)。英語力の無い私は、Deep-Lを駆使しながら申請書などの書類を作成し、発送準備が完了。
イギリスへの荷物発送
そもそも海外に荷物ってどうやって送るの?からスタートした私(汗)。
郵便局にはEMS(国際スピード郵便)というサービスがあり、これで発送できることを知る。へ~。便利な世の中だなーと感心する。
Webフォームから入力できるので、いろいろ記載する必要はあるが、日本郵便のWebページに細かく解説されているので(解説動画もある)、時間はかかったが何とか完了。窓口に行き支払いをすませて発送完了(送料 3,150円)。到着までの標準日数は3日。問い合わせ番号を見ながら到着をチェックしていると・・・・ここでトラブル発生!
保管・・・(汗)
イギリスに到着したまでは良かったが、そこで荷物が保管され動かなくなる。Webで調べるとEMSはイギリスに到着するとPercel Froceにて配達される。そこでPercel Forceのサイトで番号を問い合わせしてみると【Address problem】と書かれている。ガーン(^^;)
何が間違ったのか・・・
もう一度確認してみたが、住所は間違っていない・・・が・・・あれ? Postcodeが空欄になっている。これか?
ということで、住所の番地と勘違い(イギリスは数字だけじゃないのかよー)していて、PostCodeを空欄のまま発送。住所不定で荷物が保管されたようです。
何とか修正できないか、Percel Forceに問い合わせしてみたが・・・
【住所の訂正はできません。発送元の国の郵便局で必要な修正を依頼する機能があります】とメールで回答が。
では郵便局に問い合わせしたところ
【国際交換局前なら可能だが、それ以降の変更はできない。待つしかないですね】とのこと。
再発送
Webの投稿などをみると、そのまま日本に返品されることもあるようなので、再度発送することに。
書類はPCで作ったので、一部校正しながら作成。EMSの入力も2回目なので順調に。住所の入力だけは間違えないように。よく見るとPostCode以外にも、色々抜けていたところも入力。
これで、発送したところ約1週間で無事到着しました。ちなみに、保管されてしまった荷物は、なんと1週間後に動き出し・・・無事?到着してしまったようです(遅いんだよー)。住所不明ではあったが、おそらくその後手作業にて確認したのか?配達されたようです。→R&Aにその旨を連絡し、2重請求されないようお願い。
その後、R&Aから荷物受取、審査受付と28日以内に結果がでますと連絡が入りました。
審査受付から28日後・・・
受付から28日後の6月上旬、一通のメールが入りました。
この審査はゴルフ規則チームとの話し合いが必要で、時間がかかっています。決定次第連絡する (R&A 担当者)
日程を区切ることなく、延長戦の連絡でした。ただ、規則チームと話し合いをしているということは、少なくとも何かの変化を検討しているのでは?と少し期待をしつつ待つことに。
審査受付から2カ月後・・・
R&Aからの連絡は入らず、その間商品の修正や新規作成はSTOP。
北東北のシーズンは半分を過ぎようとしていて、これ以上待つことは難しかったので、R&Aに強めに?催促してみることに。
メール後土日を挟んだ週明けに1通のメールが届きました。
ルール不適合です・・・しかし
メールに書類が添付されてきました。
正式見解として、見開き2ページのホールマップ(ホールレイアウト図)が違反であると判断されました。
しかし、この書類が送付されてくる前に、事前にメールもいただきました。
(R&Aからのコメント抜粋)
この件について話し合いをしたが、2ページにまで広がったホールレイアウト図は、サイズ制限を越えている。このため、違反であると判断し、競技では使用するべきではない。
しかし、この判定が規則解釈が意図しない結果であることを認め、解釈の見直しをすることにした。ただ、この変更にはUSGAも含め議論と合意が必要なので時間がかかる。見直しの結果、解釈の変更がされた場合には連絡する。
ということで、今後見直しの可能性も示唆してもらった。
現在の解釈では、グリーンの形状をしたものはすべて(ただの丸印であっても)、グリーンのラインを読む援助になるかどうかにかかわらず、このルールの規制の対象になってしまっている。
私も最近老眼がひどく(笑)、自分で作ったヤーデージブックが見えにくい年ごろです。規則とは関係ないものに関しては、制限を外してほしいと思います。
決定後、秋田カントリー倶楽部のヤーデージブックで見開き2ページの図を1ページに変更。8月からようやく無償差し替え及び販売を再開しました。
今回の決定まで、色々お待ち頂いた皆様。ご迷惑をおかけしました。
そして、本来なら4月の不具合が判明した時点で修正を加えるところ、R&Aへの正式申請結果を待つことに了承いただいた秋田CCさま、ありがとうございました。(3ヶ月間の販売機会を損失させてしまいご迷惑おかけしました)
今後もゴルファーの皆さんの役に立つような、より良い製品を制作できるよう努めていきます。そして、このブログがなにかのお役に立つのであれば幸いです。