(ゴルフなび2025夏号の編集長コラムより)
ゴルフのトーナメント観戦は、テレビやネット中継が充実しており、家にいながらでも十分に楽しめます。各ホールの選手を追ってくれるので、試合の流れや順位もわかりやすく、ボールのライに寄った映像など、中継の情報量はとても豊富。正直、中継のほうが勝っている部分もあるかもしれません。

それでも私は、現地に足を運んで“生観戦”を楽しんでいます。
練習場で見る選手のスイングの迫力や、プロとキャディの戦略のやり取り、そして3年前のミヤギテレビ杯で、山下美夢有選手が好スコアで回っていたときの現場の異様な雰囲気など…。その場にいないと感じ取れない独特の空気があり、「これが生観戦の醍醐味だ」と実感するのです。
ある日、仲間に「なんでゴルフ観戦に行かないの?」と聞いてみたところ、「うーん、特に理由はないかな」という返事が返ってきました。つまり、“観に行く”という選択肢自体がそもそも頭にない人も多いようです。
確かに、ゴルフ場はアクセスが良いとは言えず、アップダウンのあるコースを歩きながらの観戦スタイルは、負担に感じる人もいるでしょう。
ですが、プロ野球スタジアムにある、グラウンドにせり出すように設置された「エキサイティングシート」が人気なように、臨場感を味わえる観戦スタイルは、ゴルフでもきっと求められているはずです。
私はいつも、自分だけの“エキサイティングシート”を探すようにしています。
ポイントは、選手との距離が近く、目線の高さがほぼ同じであること。動きが見やすく、空気感も感じられます。そして長時間座っていても疲れにくい場所。急な斜面では、イスに座っていても落ち着かないので、快適に過ごせる環境を見つけるのがコツです。

「ここだ」と思える場所が見つかったら、あまり移動せず、腰を据えて観戦するのがおすすめです。体力に自信がなくても、無理なく楽しめます。
最近の私は、スマートフォンでネット中継を併用し、選手が来ない空き時間には順位を確認したり、別ホールの様子を見たりしています。移動せずに、全体の情報をしっかり把握できるのも大きなメリットです。
手間や体力の負担はあるものの、それを上回る魅力があるのが“現地観戦”。
自分なりの楽しみ方を見つければ、ゴルフ観戦はもっと面白くなります。
次の機会には、ぜひ一歩踏み出して、現地でしか味わえない熱気や感動を体感してみてください。
いよいよ今週末(9月26日~28日)、利府ゴルフ倶楽部にて、【ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント】が開催されます!

